アルファベット(GOOGL)が今週、ダウ工業株30種平均(ダウ平均)採用銘柄となった。同じ週に、2人の主要なAI人材が同社を去った。
S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスは、6月23日にアルファベットが6月29日からダウ平均でベライゾン・コミュニケーションズに代わって採用されると発表した。ベライゾンは株価が低いことから、価格加重方式のダウ平均でのウエイトは0.5%にとどまっていた。アルファベットは株価が高いため、同指数内での影響力が大きい。
ダウ採用のニュースでも、アルファベット株の下落は止まらなかった。同株は6%下落し、2月以来最大の落ち幅を記録。終値も約6%安となり、約1年ぶりの大幅安だった。1日で時価総額およそ25兆ドルが消失した。
2人の退職が投資家心理を冷やした。2024年のノーベル化学賞を受賞したAlphaFoldのジョン・ジャンパー氏が、約9年在籍したGoogle DeepMindを退職し、Anthropicに移籍した。数日前には、2017年の「Attention Is All You Need」論文の共著者でGeminiプロジェクトの共同リーダーだったノアム・シャジアー氏が、6月18日にOpenAIへの移籍を発表した。Googleはシャジアー氏をCharacter.AIから呼び戻すのに、2年前に約27億ドルを投じていた。
S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスは、アルファベットの広告やクラウドインフラ、AIなどにまたがる技術ポートフォリオを主要な採用理由とした。今回の入れ替えで、ダウ平均から最後の通信セクターが消え、指数のAI経済色が一段と強まった。2024年にアマゾンがダウ平均入りしたほか、アップルやマイクロソフトもすでに組み入れられている。アルファベットもこれらの企業と肩を並べることになる。
ダウ平均への組み入れは、アルファベットの規模に対する象徴的な評価といえる。ただしグーグルは6月29日を前に、指数銘柄への昇格では解決できない人材流出危機に直面している。
