トランプ米大統領は、米国がイランに数十億ドルを支払うとする報道を「フェイクニュース」と一蹴した。しかし、暗号資産は、新たな米国・イラン枠組みに紐づく3000億ドルの復興基金案を巡る議論で繰り返し言及されている。
混乱の背景には、ワシントンとテヘランが6月19日に署名を予定している仮合意書がある。SNS上では、どのような支払いがビットコイン(BTC)やステーブルコインで行われる可能性があるかどうか、トレーダーの間で疑問が広がった。
JD・バンス副大統領は、月曜日にCBSの番組内でこの金額について言及した。同氏は、イランが資金を得るには約束を守る必要があり、資金提供者は米国の納税者ではなく湾岸諸国であると説明した。
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トランプ大統領はTruth Socialでもより強く反論した。同氏は支払いを否定しつつ、イランが核兵器放棄を約束した点を強調した。
両国はこれまで異なる条件を主張して交渉を続けてきた。
公開されている草案に固定的な支払い額は明記されていない。
この合意では、湾岸からの投資は核開発制限や兵器査察、さらにホルムズ海峡の再開と連動する構造となっている。
枠組み案の公表文にはデジタル資産への言及はない。だがイランの過去の経緯から、投機筋の間で関連付けが進んだ形となった。
テヘランは長年にわたり暗号資産を利用し、制裁回避を図ってきた。6月2日には、米財務省がイラン最大の取引所ノビテックスを含む4つのプラットフォームに制裁指定を行った。
財務省によれば、ノビテックス1社で2025年のイランの暗号資産流入の過半が処理され、その多くはIRGC(イラン革命防衛隊)に関連しているという。
さらにテヘランは、ホルムズ海峡の通航船舶へのビットコインによる通行料案も浮上させた。こうした背景から、正式な役割がなくともデジタル資産への関心は高まっている。
こうした枠組み協議も市場に影響を与えた。ビットコインは停戦期待を受けて2週間ぶりの高値を記録し、約2億4600万ドル分のショートポジションが清算された。
6月19日の正式署名で、合意内容が明らかになる見通し。それまでの間は、トランプ大統領の否定とテヘラン側の発信のギャップが、暗号資産を巡る憶測を続かせる構図となる。

